歯周病と骨粗鬆症について
歯周病は歯と歯茎の間に繁殖する細菌に感染し、歯の周りに炎症が起こる病気です。糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞などの全身の病気と関りが深いことが分かっています。骨粗鬆症もその1つです。歯周病にかかると、歯周病菌や炎症を起こした歯茎から発生する物質が、歯茎の血管を通じて、血液中に流れ込み、骨を壊す働きがある破骨細胞が活性化されて骨粗鬆症を進行させる原因になります。特に閉経後の女性は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が大幅に減少するため、骨密度も急激に低下してしまいます。又、エストロゲンは歯周組織の炎症を抑える作用があり、減少するとその作用が弱くなり、歯周病も悪化しやすくなります。歯周病で歯を失うと食べ物をかむ力が衰えて栄養が偏ったり、食事の量が少なくなる恐れがあり、カルシウムなどが不足して骨粗鬆症が悪化するという悪循環を招いてしまいます。そうならないためにも、歯と骨の状態を定期的に検査したり、カルシウムの摂取は歯周病の予防にも骨粗鬆症の予防にもなるので積極的に取りましょう。
[骨粗しょう症・スポーツ障害・認知症]
養老整形外科クリニック 【看護師】【骨粗鬆症委員会】